デカいエビフライはさぞかし中身もデカいんだろうな

エビフライの衣率

皆様エビフライ🍤はお好きでしょうか。

管理人が自宅でエビフライを作る時は小さな小さなバナメイエビをせっせと伸ばし、
衣をふんだんに付けて可能な限り大きなエビフライに仕立てております。
デカいエビフライは見た目もうれしくてたのしい(食品用語)ですよね。

そんなエビフライですが、衣の割合に一定の表示基準があることはご存知でしょうか?


法律で「衣率○%以下でなければ冷凍エビフライとして販売できない」という制限はありません。

ただし、「食品表示基準(内閣府令)」で、衣の重量が全体の重量に占める割合が50%を超える場合 衣率を表示する義務があります(揚げ済みのものは65%)。基準値を超える製品は衣率の明記が必須となっており、衣の割合が異常に高い悪徳ジャンボエビフライが見分けられるようになっています。

防衛省の調達仕様 にもエビフライ(無頭)の衣率について「衣の率は 60%以下」という条件があり、おおよそその辺りの衣率が一般的なエビフライだと考えられていると解釈できます。

衣率(%)= 衣の重量 ÷ 製品全体の重量 × 100
全体の重量が100g、衣だけを測ったら40gだった → 衣率 40%



1977年(昭和52年)に毎日新聞にて「冷凍エビフライころも論争」という記事にもなっているほどの騒動があったようで、当時消費者から「冷凍エビフライの衣が厚すぎる」というクレームが相次いだとのこと。衣率の規定が無いので、見た目の大きさに対して中身のエビが小さすぎるエビフライを作る業者が跋扈したという話ですね。

これに対し1978年(昭和53年)、農林水産省が「衣率が50%(揚げ済みは65%、小型えびは60%)までは表示不要。これを超える場合は衣率を明記しろ」と義務付け、基準を超える製品は衣率の明記が必須となりました。これにより悪徳ジャンボエビフライはある程度淘汰されました。レストランや惣菜店で作られるものはそもそも無関係なので。

めでたしめでたし。


まあ2030年には また表示義務が無くなるんですが。要るでしょ

音声作品の衣率

で、

何の話かもうお分かりかと思いますが
みんな大好き音声作品ではどうでしょうかという話です。

この記事ではエビフライ同様に「衣率が高すぎるものは好ましくない」という視点に立って記載しています。特定の作品等を批判するものではありませんが、該当するような作品があるなら怖い

現状

最近は10GBを超える音声作品などがちらほらありますよね。
その容量の大半がメインとなるコンテンツなら それはそれは大変素晴らしいことで大変結構なんですが、購入して中身を見ない限りメインコンテンツの割合は分からない場合が多いです。

作品の紹介画像や説明などに「総再生時間○時間!」という記載がある場合もありますが、
作品に収録されている「全ファイル合計再生時間」なのか、
重複を排除した「正味再生時間」なのか 消費者側からは分かりにくいのは事実

また、ゲーム性・リプレイ性があるような作品が、収録されている音声ファイルの再生時間とは別枠の
プレイ時間という概念を持ち出してきたりすると更に混乱が加速することも考えられます。

「ルート網羅率100%達成には プレイ時間10時間以上必要!!」など

ゲーム性がある音声っていいよね


いずれにせよ、DLsiteに必ず登録されている作品情報内でコンテンツ量がわかるものは「ファイル容量」という項目しかありません。

この項目の多寡で得られるコンテンツ量を推測するしかない現状、
販売側からするとファイル容量を多く見せた方が有利(コンテンツ量を多く見せられる)という考えが生まれるのも不思議ではありません。
それが景表法に抵触するか否かは個々でバトルをお願いします。

何がエビにあたるか

まず何がエビで何が衣なのかを決めなければなりません。

何を求めているかで当然メインと感じるコンテンツは変わりますが、
ここではあくまで連動を考慮した場合に限定し、wavファイルエビ(メイン)
重複している音声や「おまけ」「特典」と称している内容など、他全てのファイルを 衣(サブ)とします。

メインコンテンツ(エビ)
・ナンバリングされたトラックのwav SEあり
 track1~track10 など

それ以外(衣)
・上記以外のwav、mp3、flac
・SEなし版、SE小さめ版
・左耳版、右耳版
・作品画像、トラックリストなどの作品紹介画像
・台本ファイル
・おまけtrack、おまけファイル
・告知用動画ファイル
・他作品の体験版

とさせて頂き、その容量(重量)で衣率を求めるものとしましょう。

衣率(%)= 衣のファイル容量 ÷ 総ファイル容量 × 100
総ファイル容量が1GB、メインコンテンツが600MBの作品の衣率は 40%です。

メインファイル以外は不要か

zipを開いたら 本編.wav のみという作品も男らしくて大変好きです。

ただ、作品画像が入っていればビューワー等での作品の判別が容易になりますし、台本を見ながら聞きたい場合や、台本ファイルに直接メモを書き込みたい人もいるでしょう。世界観を補完するマンガなどが付いているなど、メインの音声とは別に楽しめるコンテンツが用意されている作品も非常に好感が持てます。

利便性を上げたり作品の体験を豊かにする ファイルは非常に有用な補助コンテンツ(衣)です。
そういったファイルであれば入っていた方が高得点ではないでしょうか。
再度ダンジョン探索系の作品の話で恐縮ですが、フォルダを開いていく行為をダンジョンの探索に準えており その結果として重複しているファイルも配置されている …などはユーザーの体験を優先していると言えます。


ただし、ファイル容量を稼ぐ目的で重複コンテンツを無限に増殖させて詰め込むのは
悪徳ジャンボエビフライとやってることが一緒なので是非やめて頂きたいところ

要はそのファイルが作品に収録された目的次第。


悪徳ジャンボエビフライ の作り方

では実際に悪徳ジャンボエビフライ音声作品を作ってみたいと思います。

今回は6分程度の48kHz/24bit wavファイルを1つ用意しました。100MB程度。
右耳側から囁いてくれる音声でジャケット画像の女の子も右側に居ます。

アダルトグッズ連動をすることを想定しこのwavファイルをエビ、それ以外をとします。
台本txtと作品画像jpgを加えても精々101MBなので 現状の衣率は1%以下といったところでしょう。


さらにとなるファイルを足していきますが、
松茸のように釘を入れておくわけにもいかないので言い訳可能な範囲で盛ることになります。
ここでの言い訳可能な範囲とは 「全く無関係なファイルではない」程度の意味です。

あくまでも今回はファイル容量を増やすことが目的なので、
これから追加するファイルはこの作品のユーザー体験においては本来全く不要なファイルと捉えてください。
この作品においては、ですよ。念の為

「おまけ」「特典」などで全体の分量を水増しして、あたかもメインコンテンツが多いように見せる表示は景品表示法上の優良誤認表示に該当し、景品表示法に抵触する可能性があります。
盛ること自体は可能ですが、適切に表示を行わないとアウト



音声

まずは分かりやすい音声データから増やしましょう。

左耳版/右耳版
本編は右側から囁かれる音声ですが、反転させた左耳から囁かれるバージョンも入れておきましょう。
単純に容量が倍になります。
これで合計200MB


効果音
SEが無いバージョン、SEが小さめのバージョンも入れておきましょう。
SEあり、SEなし、SE小さめ の3種類になるので3倍。
合計600MB


■ファイル形式
一般的に使用される音楽ファイルの形式に変換したものも入れておきましょう。
mp3版とflac版を用意します。今回の場合 mp3が約10MB、flacが約30MBになりました。
Bluetoothで聞く場合はflacが向いていると聞きましたが… どうなんでしょうか。
これで容量1.4倍。840MB


全ファイル合計840MBのうち、メインとなる音声は100MBなので衣率は88%です。
音声だけで衣率88%まで盛れました。
48kHz/32bit wavに変換すればwavファイルのサイズを1.5倍にできましたが忘れてたので まあいっか。

延べ再生時間は18倍で108分。
「合計再生時間100分超!」とか適当に書いておけばいいでしょう。

■(ダメ押し)ファイル名
全ての音声ファイルのファイル名をグローバル対応にします。
DLsiteのみんなで翻訳の言語の 5つくらいで勘弁しておいてあげましょう。
はい5倍。4.2GB

日本語
英語
簡体中文
繁体中文
韓国語

画像

DLsiteで使用されている作品画像は 560*420pxの、アスペクト比が4:3の画像です。
色やデザインにもよりますがこの大きさのjpgであれば ~300KBほど。
拙作の「なんだか眠れない夜は」の画像で250KBくらい、セイアのASMRで160KBくらいです。

桐谷華種﨑敦美さんはエビフライが好物

■画像サイズ、形式
DLsite用のサイズにする前の、高画質版をいれておきましょう。
わかりやすく4000*3000pxの画質100のjpgとすると約8MBになりました。
さらに盛るためにPNGの圧縮レベル1(無圧縮を除くと最低)で保存すると15MBになりました。

■文字あり/文字なし
デザインやロゴを入れる前の文字なし版も入れておきます。
画像全体のデザインが大きく変わるので多少容量は変わると思いますが、ここでは同じとします。
これで2倍。合計 30MB

■その他差分も
表情差分/服有無/汁有無/背景有無などをいれます。
表情が3種あったとして3×2×2×2で24種類
24倍。合計 720MB

■スマホ壁紙
Android汎用サイズや、iPhoneMAX用など 3種くらい入れておいてあげましょう。
手元の画像をトリミングしたら1枚あたり4MBになったので 3種類で12MB。
スマホ壁紙にも表情差分/服有無/汁有無/背景有無を付けるなら24倍の288MB合計 1.0GB
こういった特典などでもらえるスマホ壁紙って誰が欲しいんですかね。大抵トリミングが超雑

過去作品の体験版

一番盛れるポイントです。
自分のサークルで出している他の作品の体験版などを入れます。

何をどれだけ入れても良いですが、青天井になるので一旦手加減して 1.0GBとします。
管理人は体験版という文字を見た瞬間に即削除します。

できた

できた!


総容量6.2GB、総再生時間540分、衣率98% の化物が生まれてしまいました。
何が怖いかって正味再生時間6分にも関わらず制作側が説明文などに記載しない限り、
DLsite上ではファイル容量しか分からないことです…

ちなみに衣率98%のエビフライと50%のエビフライの断面図はこんなかんじです。
エビフライとエビが完全な円柱状で同比重とした場合、
直径3cmのエビフライで衣率98%なら、エビの直径は約4.2mmとなります。
包丁の入れ方次第ではエビが確認できないかも知れませんね。

おわりに

衣がないエビフライはただの茹でエビなので、衣自体はあった方が良いのは間違いありません。
本編wav +台本と作品画像 くらいの構成で充分ですが、ユーザー体験の為ならばある程度盛るのはOK

ただし盛りすぎはNG


DLsiteで総収録時間やファイル容量だけでなく、
メインとなるコンテンツの正味再生時間 項目を設ければある程度は解決する話なので検討して欲しいところ
本来は不要なファイルを詰め込んだだけの作品でサーバーが圧迫されることも無くなりますし


ちなみにエビフライには衣率の規定がありますが、エビ天にはありません。


以上!

咲 -Saki- 3巻